140字では足りないお話

オタク女の怪文書。Twitterには収まらない長文用の倉庫。

川島瑞樹と村上巴の強さに胸を締め付けられる【Gaze and Gazeコミュ語り】

※この記事にはGaze and Gazeイベントコミュ全話のネタバレが含まれています。ご覧になるさいはご注意ください。

 

※この記事をお読みになる前に、お時間があれば以下の記事もお読み頂けますと幸いです。

 

 

Gaze and Gazeイベント、無事終了しましたね。イベントを頑張った皆様、お疲れ様でした!本当にお疲れ様でした…!!

Gaze and Gazeイベについては話したいことが多すぎるので、とりあえずコミュについて語る枠とその他楽曲そのもの等について語る枠で記事を分けることにしました。

それでも、それぞれが上手く纏まるか自信はないです。語りたいことを取り留めなく語るので、読みづらかったら申し訳ございません。

以下の文章はあくまでも私個人の考察で、都合のいい解釈をしているところも多々ございます。解釈違い等があり、合わないと思ったらそっとスルーして下さいますようお願い致します。

それと、私は川島Pではあるものの、恥ずかしながら巴お嬢のことについては把握しきれていないことなどがたくさんあるので、巴お嬢についての解釈・知識に関しての間違いがあればそっとご指摘いただけますと幸いです。

 

 

大阪公演でGaze and Gazeを聴き、「憧れに近づくこと」がテーマの歌詞と甘さのないクールな曲調、そして東山奈央さんの「川島さんはアイドルにずっと憧れていた」というコメント等から、コミュは川島さんの過去やアイドルにかける熱意・巴お嬢が川島さんに対して抱えている憧れがどのようなものかが明らかになるのか…?等という期待が生まれて気が気でなくなったのは私だけではなかったと思います。

正直なところ、大阪公演でGaze and Gazeを聴くまではデレステでフォーリンシーサイドのイベントがあるならば曲は歌謡曲・80年代アイドル系などのレトロ調でコミュは「年齢が離れていてタイプも違う二人だけれど、気が合うし仲良しでハッピーです☆」的なもっとライトなものになるのかなと思っていたんですよね。

前述の記事で「フォーリンシーサイドが好きだからこそ、彼女たちには「素敵だと思った大人に憧れる少女と、それに報いようとする良き大人」という単純な関係性だけでなく、熱いドラマを求めてしまったりするし、こうだったらいいなという妄想が止まらないんですよ。」と述べておりましたが、まさにその「熱いドラマ」が繰り広げらましたね…。想像していたよりもずっと胸を締め付けられるような内容で。

 

 

今回のイベコミュを見るまで、「川島瑞樹を本気にさせる相手」に当てはまるのは楓さん、早苗さん、三船さんあたりの同年代の大人組なんだろうなと思っていました。同じくらいの人生経験を積んだ相手だからこそ、分かり合えるものが多かったり負けられない気持ちが強かったりしそうじゃないですか。(今後のユニットやイベントなどでそういったコミュ等も来る可能性もありますし、個人的には期待したいところではありますが)

そしてGaze and Gazeイベ前の川島瑞樹にとって村上巴とは、一回り以上歳が離れているけれど自分に憧れを抱いてくれている少女で、若いパワーを見習いつつ成長を見守り育てて行きたい可愛い妹分という存在だったような気がします。

川島さんは巴お嬢を対等なパートナーだと言っていましたが、それは実の姉妹であるかのように、言いたいことを言い合えるフラットで気楽な関係のことを指していたのかな、と…。

巴お嬢が川島さんに抱いていた憧れという感情についても、将来は川島瑞樹のように見た目も中身も備わった素敵な大人になりたいという願望はあるにしてもそれはあくまでもひとつの指標・将来の夢みたいな感じで、憧れの川島瑞樹とユニットを組むに当たっても、お姉ちゃんができたみたいなんて思ったのかな、と微笑ましく思えるようなものなのかな、とかね。

でも、実際に二人が抱えていたのはもっと深くて重い熱情でした。特に、川島瑞樹については普段からTwitterで考察したり妄想したりとうるさくしてるのに、ちゃんと分かっていなかったのが本当に申し訳なく思いました。

 

 

今回、川島さんは「私は巴ちゃんから憧れを奪わない、決して立ち止まらずに巴ちゃんの先を進む」という選択をし、巴お嬢を唯一無二のライバルであると宣言しました。

「高スペックのアラサー女性が経験の浅い中学生に対してライバル心を燃やし、『私に追いつけるものならば追いついてみなさい』という宣戦布告をする」という字面だけを見たら、川島さんはものすごく大人気ないことをしているのでは…?と思われてしまうかもしれません。川島さんは何に対しても・誰に対しても常に本気なので、元々いい意味で大人気ないというところはありますが、それこそが巴お嬢の救いとなり、糧となっているのだと思います。
人が何かに憧れて、その憧れた存在に追いつこうと頑張った結果それに追いつくことができた時、肩を並べて同じ目線に立つことを良しとするケースや、先人が後進の者に追い越されることに喜びを見出す等というケースもあるでしょう。しかし、川島さんと巴お嬢に関しては、それらは永遠にありえないことなのだと私は思います。巴お嬢が川島瑞樹に追いつくということは、巴お嬢の憧れが奪われ、夢を失うということなのだから。
ただし、これは巴お嬢がいくら努力をしても川島さんに追いつくことができないということではありません。巴お嬢が川島さんに憧れを抱いてしまった時点で、13歳の村上巴が憧れた28歳の川島瑞樹という存在の大きさが永遠に心に残り続け、川島さんと同じ28歳になった巴お嬢が見た目麗しく高学歴で何か国語も話せてお金持ちで誰にでも好かれて…というように、28歳の川島瑞樹と比べてもスペックの高い女性になれたとしても(川島さん自体が既に高スペックですが、それを超えるくらい、ということで…)「あの頃の川島瑞樹には追い付けていない」と思ってしまう魔法にかかってしまっていて、巴お嬢が川島さんに追いついた・超えられたと自分で認めることができる日は恐らく来ないのではないか…即ち、巴お嬢の憧れが奪われる日が来ることはないのではないかと思っています。

 

 

巴お嬢はフォーリンシーサイドというユニットを組んで以降、早く大人になりたいと切望し、コミュ5話で川島さんと話し合って決意を固めてからはよりその気持ちが強くなったのではないかと私は思います。

ある程度時間が経てば年齢だけは嫌でも大人になりますが、もちろんそれだけでは意味がない。川島瑞樹の足を引っ張ってしまったり立ち止まらせたりせず、堂々と胸を張って並び立てるようになるために川島瑞樹を追いかけていかなくてはいけない。

そのためには、巴お嬢が自身で言っていたように「憧れた相手に対等に吠えられるだけのなにか」や、川島瑞樹に見ている「人間として・アイドルとしての強さ」を得ることが必要になるのでしょう。

しかし、ティーンエイジャーの女の子がちょっと努力したところで、本人が「ああ、自分は理想の大人になれたのだなあ」と納得できる日がすぐに来るなんてことは絶対にないんです。

川島さんは巴お嬢にかつての自分を見出し、自分に似ているからこそ、それが痛いほどに分かるのではないかと思います。むしろ、向上心の塊である川島さん自身が「自分はまだちゃんとした大人になりきれていない」なんて思っていそうです。

もしもこの先に行く道が別になったとして、顔を合わせることがなくなってから長い月日が経ったとしても、あの頃憧れていた川島瑞樹という女はすごい人だったと思われる…むしろ、会わずとも永遠に心に残っているくらいでないといけないだとか、あの頃はすごく憧れていたけれど、思い返してみたらそうでもなかった…なんて思われることはあってはいけないだとか、一度心に憧れとして刻み付けられたからには、それに報いなければいけないという思いが川島さんの中にはあるのだと思います。

向けられた羨望の眼差しは、悪い捉え方をすると呪いや足枷といった重荷とも言えます。幻滅されることのないよう、追いかけられるに相応しい背中を見せ続けないといけないのは精神的にも肉体的にもハードなことだと思います。しかも、それが一生続くかもしれないのだから。

いくら運命的な出会い方をした二人だとはいえ、それを背負うにはかなりの覚悟も必要です。でも、巴お嬢から本音をぶつけられた川島瑞樹は「私は、巴ちゃんから憧れを奪わない」と即答した。これって本当にすごいことなんですよね。

川島さんには「私を超えてみせなさい」と言う選択肢だってあったと思う。でも、これだと逃げ道を作ることになる。もしも巴お嬢からの憧れが重荷に感じてしまった場合、「あなたはもう私を超えてしまった」とでも言ってしまえば巴お嬢が納得していなくともその重荷を捨ててしまうことができてしまいます。その重荷から解放された時、自分自身は楽になれるかもしれないけれど、憧れを失くしてしまった巴お嬢は不幸になるかもしれない。

「私たちは並び立つことのないライバルだ」という宣言と川島さんが巴お嬢に追いつかせまいと本気を見せることは、巴お嬢から向けられた憧れに対する最大限の報いであり、巴お嬢を決して不幸にはしないという大人の意地なんだと思います。

それに、巴お嬢だってすごい。川島さんとのユニットなら、歳の差が歳の差だからただ可愛がられるだけの妹ポジションに収まるという選択もできただろうし、その方が圧倒的に楽じゃないですか。15歳差だったら、むしろそっちの方が自然だったかもしれない。なのに、永遠に追いつくことの出来ないかもしれない憧れを追いかけることを決めたのだから。

ここで少しだけ自分語りも交えさせていただくと、かつては私も巴お嬢と似た立場にいたことがありました。10代の頃、自分の倍くらい歳の離れた人(同性です)にお世話になっていたことがあって、彼女に対する憧れや負担になりたくないという思い、早く大人になり色々なことを知って彼女と対等に話せるようになりたいという気持ちを持っていました。

でも、当時の私は巴お嬢ほどの熱い思いをもっておらず、知らない世界を経験させてくれたり可愛がってくれたりした彼女の妹的ポジションにいることに満足していました。

しかし大人になった今、私は同じ境遇になった時に年若い子を尊重し優しく接することができるのかと聞かれたらきっぱり「はい」と返事ができる自信がありません。10代の頃を思い返すと、若さゆえの痛さというか、今思い返すと恥ずかしいな、強がっていたな、生意気だったなってことばかりで、それに付き合ってくれていたあの人は本当にすごいなとしか思えないのです。彼女とは今も数年に一度は会うという間柄なのですが、恐らく私は永遠に彼女を超えることはできないと会うたびに…いや、彼女のことを思い出す度に実感します。

だらしのない私なんかとは違い、巴お嬢は13歳ながらしっかりと自分を持ちつつ憧れに向かって真っすぐに走っていくことのできる強い女の子ではありますが、歳の離れた人間に憧れを抱いている(抱いていた)者同士、なんだかシンパシーを感じずにはいられませんでした。 

 

 

もしも、川島瑞樹と村上巴の出逢いがあの海辺でなかったら、きっとフォーリンシーサイドというユニットは生まれなかったのだと思います。劇場わいどを見た感じだと、アナウンサーからアイドルに転身した川島瑞樹を巴お嬢自らの目で見ていなかったり、あの海で二人が出逢っていなかったりしたら、巴お嬢はアイドルにすらなっていなかったかもしれない。(そういえば、あの出逢いの時点で巴お嬢がまだアイドルではなかったっていうのは初出でしたっけ…?)この偶然を重ねて二人が出逢うことができたのはまさに運命的で、だからこそのフォーリンシーサイドなんですよね。本当に尊い

川島Pとして、川島瑞樹のようないい女を担当していて良かったと心の底から思いましたし、巴お嬢のこともさらに大好きになりました。

(川島さんに対してはこんなズボラなPでごめんねと常々思っていたのですが、その気持ちがますます顕著になりましたね…。)

 

 「素敵だと思った大人に憧れる少女と、それに報いようとする良き大人」という関係性を、最高の形で彩ってくれたイベントコミュにあらためて感謝しかないです。ただの仲良しな二人で終わらずに、素晴らしい関係性と揺るがない絆を書いてくれて本当に本当に良かった。
ぶっちゃけ、デレステのイベントコミュってめちゃくちゃ当たり外れが大きいイメージだったので、今回はフォーリンシーサイドの魅力を余すところなく伝えてくれる素敵なコミュで心の底から安心しました。(川島さんってネタ枠扱いされることも多々あるから、変な感じにならないかちょっと心配だったりしてました)

 

 だいぶ長々と書きなぐってしまったので、コミュについてのお話はこの辺りで一旦区切っておきます。

またコミュについて話したくなったり今回話し損ねたことを思い出したりしたらまた記事を書かせていただくかもしれません。

 

ちなみに、自分の気持ちをあらためて整理したい&いつでも手軽に確認ができるようにとGaze and Gazeのイベコミュのテキストを全て手書きで書き写してみたんですが、4話〜5話にかけては書きながら涙を流していました。しばらくはコミュを見るたびに涙腺ゆるゆるマンになりそうです。